地元企業向けミニレクチャーのお知らせ

11月26日(金)に滋賀県産業支援センターでミニレクチャーを
開催させて頂くことに。

来て頂きたいのは、地元の中小企業の人事担当者や社内の相談
窓口になられている方々。メンタル不調と思しき人を見かけた
たら、何か手助けしたいと思っている人へ伝えたい。

詳細は、こちらを企業向けメンタルヘルス研修 | 公益財団法人滋賀県産業支援プラザ (shigaplaza.or.jp)

今回は具体的な事例を用いた対応法というよりは、目には見えない
不調を抱えた、デリケートな状態の方にどのように接近すると相手
の負担にならないか?そういう心構え・寄り添い方のお話をさせて
頂きます。

メンタル不調って、目に見えないんですよね。
だから、相談対象のその方自身も自覚がないことも。
だからどう扱っていいのか、どう話すと安全かが分からない。

そこで、あなた自身の傾向を知るワークをおりまぜつつ、相談
に乗る時の「相手に安心・安全感を与える」対話術をお伝えし
たいなと。

そう、中小企業の人事担当者は、まさに私と同じく社内のメンタル
相談の入り口、ゲートキーパーなんです。その方々が相談に来てく
れた方、あるいは「ちょっと元気ないな」と感じた社員さんにどう
接してくださるかが、その後の、その方の社会人生活を左右すると
も言えるのです。

そう考えると、すごくプレッシャーを感じますよね。

大手企業には、産業医や保健師といった産業保健スタッフがい
ますが、300人以下の企業・職場にはそういう専門スタッフが
いません。

私自身のこれまでの経験からも、100人~300人の従業員を抱え
る企業が、案外一番苦労されているのではないかと。

メンタル不調者が一定数発生するにも関わらず、専門スタッフは
いない。専門知識をもたない、同じ従業員である一担当者が対応
しなければないという大変な状況。

また、50人以上の従業員を抱える事業所に義務づけられるように
なったストレスチェック制度。それは実施するけど、その後のフォ
ローが何もできない。

「気になってりるんですけどね。どう対応していいのか…。」
「産業医は一応いるんですけど、メンタルのことは対応してもら
えなくて」
「産業医面談を希望する従業員は全くいないんですけど、気にな
る社員はいて…」


そういう声をよくお聞きします。

誤解して頂きたくないのは、産業医の先生が悪いわけではないんです。日本は産業医不足。大手企業ですら、専属の産業医を確保するのが大変。

産業医の先生のほとんどは、普段、地元クリニックで診察業務をしながら、月に1回数時間企業に訪れ、安全衛生会議への参加・職場巡視。産業医ならではの業務で手いっぱい。「メンタルまで手が回らない」が実情。

そして、産業医は内科や外科などの先生が多く、精神科の先生はレア。
滋賀県の精神科クリニックは、もともと他県に比べて少ないと言われて
いますので、余計、貴重な存在に。

そうなると、結局、社内のメンタルヘルス対策・対応は人事担当者任せに。
しかし人事の方だって、仕事はそれだけではありません。そして担当者もまた一従業員です。

こういう実態から、企業の規模によって、メンタルヘルスに対する理解や対策・ケアに差ができてしまうのは当然。そしてそれが、働く人々にとって、いざメンタル不調を抱えたときに、働きつづけられる職場かどうかの差につながる…私はそう懸念しています。

産業保健スタッフを専門に雇うことは、中小企業にとって簡単ではないことも重々承知。

ですが、働く人たち・それを支える企業にとって、会社の規模に関係なく、私たち産業保健スタッフは必要な存在だと思っています。

なので。

必要な会社が必要な部分だけ、メンタルヘルスに関する専門的な知識や対応を得られる場として、BringOutを立ち上げました。

学校に保健室があるように、地元の中小企業の「こころの保健室」として、必要な企業に、必要な部分で使って頂きたいと考えています。

そのためにも、まずはいざという時に声をかけて頂けるように、ふと思い出して頂けるようにBringOutを知って頂ければなと。

BringOutってどんなところ?林さんってどんな人?
そこも、セミナーを通じて知って頂ければと思っています。

当日、お会いできるのことを楽しみにしています。

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